トゥルー・オペレーションメテオ

以前のダメージ計算だけでは物足りなくなり、もう一歩シミュレーションを推し進めて軌道計算までしてしまうことにしました。本当は必要となるエネルギーと予想されるダメージも計算したいのですが、どいつもこいつもスペック不明ですので、推測の域を出ていないことをご了承ください。

また今回は心強い味方を用意しました。マツド・サイエンティスト研究所製・ラグランジュ・シミュレーション暫定版です。

前提条件

太陽や月の引力や大気の影響を考慮せず、純粋に地球に向けて宇宙機を投下する状況を仮定します。

コロニーのスペックについては、以前から使用しているものを使用します。すなわち、

サイズ
半径 : 830m
内径 : 130m
重量
構造物重量 : 9,960,000t
内部重量 : 500,000t
合計 : 10,460,000t

この数値を採用して計算します。

A.C.195 : L5 A0206コロニー投下計画

A0206は五飛の出身コロニーです。これをホーマン軌道を用いて地球に投下します。

地球の半径を6,378kmとし、L5(382,087km)と高度0km円軌道(地表)を結ぶホーマン軌道を想定すると、

遠地点(ra)382,087km
近地点(rp)6,378km

遠地点速度(va)0.185km/s
近地点速度(vp)11.089km/s

周期10.19日

半径382,087km円軌道上におけるコロニーの公転速度(v0)は(軌道高度×2π)/月公転周期 = 1.017km/sなので、ここからホーマン軌道に突入するには0.832km/sの減速が必要になります。地上に突っ込んでくる時の速度は近地点速度となる11.089km/s。

焼け石に水かと思いますがここから地球の自転速度(赤道付近で0.46km/s)を差し引くと、相対的な衝突速度は10.629km/s

このとき、地上にもたらす衝突エネルギーは、
Kp = (10460000000 × 106292)/2 = 5.909×1017[J]
マグニチュード8.5クラスの地震よりもまだ上です。

仕上げに、上記で紹介したシミュレータに結果を突っ込んで軌道をシミュレーションしてみます。

L5にて減速0.83km/s

あ、通り過ぎた……。
もうちょっと加速してみようかな。初期減速を0.838km/sに増やして……

L5にて減速0.838km/s

これで墜落するようになりました。なお、落とすのに要した時間は5.04日でした。

A.C.195 : L2 V08744コロニー

デュオが子どもの一時期を過ごしていた老朽コロニー。
まずは普通に計算を試みます。以前求めたL2の位置から、

遠地点(ra)445,929km
近地点(rp)6,378km

遠地点速度(va)0.158km/s
近地点速度(vp)11.101km/s

周期12.69日

さて、L2の高度における周回速度は本来0.946km/sとなるはずですが、L2は月に対する相対位置を変えないので、軌道の周期は月と同じ27.322日(2360620.8秒)、したがってL2の周回速度は445,929km × 2π ÷ 2360620.8秒 = 1.187km/sと若干速くなります。

ここから遠地点速度まで減速するので減速分は1.029km/s、地上に落ちてきたときの速度は11.101km/s。赤道付近の自転速度を引いて10.641km/s。ダメージはたぶんL5と変わらないでしょうから省略します。

では、さっそくシミュレータにかけてみましょう。

L2にて減速1.21km/s

落ちたことは落ちましたが、所要日数が7.48日とホーマン軌道の周期の半分(6.35日)に比べて長くなっています。なんでだろう?

わかったこと

  • L5から落とすよりL2から落とす方が大変。何故かというとたくさん減速しなければならないから。たくさん減速するにはたくさんのエネルギーが要る。
  • その割には地球に落ちたときのダメージがほとんど変わらない。だったらL2なんて遠いところからではなくてL1とかL3とかL4とかもっと地球に近いところから落とした方がいい。

例えばL1は、L2と同じく月に引きずられて回っているので、周回速度が遅くなっています。具体的には328,234km × 3.14159 ×2 ÷ 2360620.8秒 = 0.859km/sくらい(このへんの高度だと本来は1.111km/s程度)。ここからホーマン軌道に乗せるとすると0.219km/sまで減速しないといけないので、引き算して0.641km/s(丸めているので変な結果ですがこれでいいのです)。L2どころかL5から落とすよりも経済的です。

しかし、こういう作戦は往々にして効率以外のところで決まるので、無駄かどうかなんて考察は無意味かもしれません。

つづく……かな?

(初出 : Weblog 2004/07/31 / 数値修正および精度向上 : 2004/12/19)