2011.10.28 Fri.

白雪姫は赤い毒林檎の夢を見るか ガンダムエース12月号感想

またしても2ヶ月間が空いてしまいました。お久しぶりです。
現在Frozen Teardropは、ドクトルT(旧トロワ)の一人称で語りが進んでおりますが、順調に行けば、来月の後編で6巻までの原稿がたまることになります。
今月のカトリーヌの発言により、来月にはFTのいろんなレベルでの構造が一気に明かされそうな予感がひしひしとしてきましたので、当たり外れが分からないうちに、私の考え、あるいは予想を書き留めておこうと思いました。

よって、外れることを前提に書いております。来月指さして笑ってください。

しかし、考えている時はすんげー楽しいですね!

Endless Waltzとの類似構造について

EW(OVA版)1巻では、中盤に五飛の裏切りがトロワに明かされ、終盤にヒイロに明かされて、ヒイロが衝撃を受けるところまでが語られています。
これを今回に適用すると、カトリーヌの裏切りがフォボスに明かされ(MCファイル2)、それ以外にもプリベンター陣営に裏切りがいることがカトリーヌによって明かされます(MCファイル4中編)。
もし、Frozen Teardropの構造が、Endless Waltzをある程度なぞっているとしたら、恐らくはここまでが1幕ということになるでしょう。
3幕構成はお話作りの基礎の基礎でもありますし……。
6巻で1幕ということは、もやもやっとプロットを妄想すると、だいたい全20巻くらいの規模ではないかと思います。恐らく、敗者たちの栄光もその頃までの連載でしょうし、1度目のどんでん返しを持ってくるなら、そろそろ頃合いのタイミングではあります。

1巻時点でまともに動いたガンダムがアルトロン1機だったという点も、いまだにマント姿の2機しか公開されていない現状と妙にかぶりますね。

PSゲーム「マクロスVF-X2」との関連性について

無闇やったら音楽や文学からの引用や比喩が多いと感じられるかもしれませんが、その傾向がある、隅沢氏シナリオ担当の他作品を紹介しておきます。

「シナリオ」の部分と「ミッション」の項はなかなかニヤニヤできるのではないかと思いました。

火星における勢力について

おおむね、4つおよび無所属に分けられると思います。

火星連邦
ただし、内部では親地球圏国家派と反地球圏国家派に分裂している。紛争解決のために軍事力を用いている。
所属者:リリーナ、ノイン、ナイナ、ミル、カトリーヌ(ガンダムパイロット→)、ラナグリンのゼクス(→ラナグリン)
所有機動兵器:ハートの女王、無慈悲な妖精たち、無人機250機、プロメテウス、MDマグアナック40機
所有技術:マーズスーツ、PPP
プリベンター
地球圏統一国家大統領直属の諜報組織。
所属者:ドロシー、キャシィ、老師張
所有機動兵器:ガンダムエピオンパイ
所有技術:ガンダム
ガンダムパイロット
老師張に依頼され、新たな4機のガンダムを製造し、後継者を擁した集団。プリベンターとは協力関係にある。
所属者:ファザー、ドクトルT、W教授、キャスリン、ヒイロ、デュオ、フォボス、カトリーヌ(→火星連邦)
所有機動兵器:スノーホワイト、ワーロック、シェヘラザード
所有技術:ガンダム、ナノマシン兵装
ラナグリン共和国
反地球圏国家として火星連邦を離脱し、宣戦を布告する。
所属者:ラナグリンのゼクス(火星連邦→)、ヒルデ
所有機動兵器:ガンダムエピオン、ビルゴIV
所有技術:MD、ナノマシンハッキング、PPP対抗(研究中)
孤立、バックアップ不明
所属者:キュレネの風
所有機動兵器:トールギスヘブン
所有技術:MS、ナノマシン兵装

これまでの交戦について

戦闘がひっきりなしに続いていますが、まとめてみました。
各々の主観に基づくため、本当の作戦目的はこの通りではないかもしれません。

1. カトリーヌ追撃
作戦目的:プロメテウスの奪還
交戦勢力:火星連邦vsガンダムパイロット
2. エピオン襲来
作戦目的:スノーホワイト、ワーロックの奪取
交戦勢力:ラナグリン共和国vsプリベンター、ガンダムパイロット
3. 無人マーズスーツ襲来
作戦目的:スノーホワイト、ワーロックの奪取
交戦勢力:火星連邦vsプリベンター、ガンダムパイロット、キュレネの風
4. カトリーヌ追撃その2(途中)
作戦目的:プロメテウスの奪還
交戦勢力:火星連邦vsガンダムパイロット

とここまでまとめて、ようやく何がしか語れる感じになりました。
長かった……。

カトリーヌの言う「裏切り」とは誰か

順当に考えればこれまでに登場している誰かなのですが……。
ドクトルTの言うとおり、今までにガンダムを横流しできる立場になかったにも関わらず、マントを横流しできたのは誰か、という点で絞り込んで良いと思います。

W教授か?
岡目八目な言動、ヒイロを医療カプセルに叩き込む、ロックを解除してスノーホワイトを動かそうとするなど、あからさまに怪しいのですが、怪しすぎて逆に違うと思います。
カトリーヌのW教授への決別も、演技とはあまり思えません。
何より、スノーホワイトとワーロックの製作者である彼は、今のような回りくどい真似をしなくても、いつでも2機を持ち出せたはずです。
ファザーか?
PPP打たれるわ、老人になっているわ、この人にできそうなことが正直思いつかな(略)
仮にワーロックを持ち去ろうとすれば、息子と正面衝突しなければならないわけで、恐らく難しいでしょう。
デュオJrか?
先月は彼が裏切っているんじゃないかと思ったんです。しかし、単に裏切ってるよりも彼のメンタルは相当深刻だと思います。
フォボスか?
カトリーヌからあれだけの殺意を投げつけられるのが裏切り者とは(略)
ドクトルT?
まさかの語り手犯人説ですが、ミステリでそれはないと(略)
ヒイロ?
今まで寝てたのにどうやって横流ししろと。
老師張?
やろうと思えば、2機が極冠基地に納入された時点で(略)
ただ、下記で述べるように、どちらかというと容疑の濃い側です。
キャシィか?
個人的には、最も怪しいと思います。彼女にまつわる設定は、「オペレーション・ミュートスの発動を老師張に伝えに来た」程度しか明かされていません。
老師張とは既知の間柄で、ファザーとJr、ヒイロとは面識がなかったようですが、それ以外の人間関係は一切明らかになっていません。ガンダムに乗れるかも不明です。
マントは、ヴォヤージュに積んでいた予備を渡したとすれば可能ではないでしょうか。
足の速いヴォヤージュと鈍足のショーフック2でプロメテウスを挟撃するはずが、プロメテウスがやけに北迂回ルートを取っていたのも不可解です。ヴォヤージュとプロメテウスが海上で接触して、受け渡しを行った可能性もあります。
そうなるとフォボスと老師張、特にフォボスが危機かもしれない……。
すみません、よく考えたらリリーナを拾いに行ったんでした。しかしリリーナとノインが北極冠基地に足を踏み入れているわけで、彼らも単に茶を飲みにだけを目的に基地に乗り込んできたわけではないような……。あと、DNAスキャンとかセキュリティまみれだったゲートが勝手に開いたのが変です。
そもそも、あまりガンダムパイロットと親しくない彼女は、彼らを裏切ったところでダメージはあまりありません(除く老師張との関係)。

キャシィが裏切っていると仮定した上での仮説

彼女が裏切っているとすれば、その理由は2種類考えられます。

火星連邦またはラナグリン、その他勢力からプリベンターへのスパイ
彼女が火星生まれかどうかは明言されていませんが、もし火星生まれであれば、その可能性はなくもないです。
大統領からの命令
ガンダムパイロットが考えているオペレーション・ミュートスと、統一国家が考えているオペレーション・ミュートスが食い違っているかもしれません。
これまでの記述によれば、地球圏から派遣されているだけのプリベンターに大きな軍事力はありません。となれば、事態を収拾するためには、どこかの勢力の力を借りなければなりません。
「マリーメイアの叛乱」では、ガンダムパイロットの力を借りました。
今回、それが火星連邦内の親地球圏国家派である可能性はあると思います。

仮に火星連邦と地球圏がつながっているとすれば、腑に落ちる点があります。
リリーナからドロシー(=プリベンター)への、ヒイロ覚醒の依頼(=オペレーション・ミュートスの発動)が通じたことです。
リリーナ自身は、火星に平和をもたらすために地球圏の力を借りるのはふさわしくないと言っていますが、どうも彼女の中では、ヒイロの所属は統一国家ではないという認識のように見えます。一見矛盾しているようですが、それは案外正しいのかもしれません。

真のオペレーション・ミュートス(妄想)

ガンダムパイロットたちが考える「オペレーション・ミュートス」が、例えば、ちょうどイヴ・ウォーズの際のピースミリオンのように、ガンダムを用いて火星の第3勢力となって戦争を阻止するものであったとして、仮に統一国家の考える「真のオペレーション・ミュートス」を妄想してみました。
まどろっこしく書けないので1行にまとめます。

ガンダムパイロットを火星騒乱の表に引きずり出して敵に仕立て上げ、潔く滅んでもらう作戦。かわりに火星圏は平和を手に入れる(かもしれない)。

火星の騒乱の原因はラナグリンの背後にいる、とナイナが言っているわけですが、ラナグリンを処断するためには、マーズスーツしか擁さない(技術力、軍事力に欠ける)火星連邦は戦力が低すぎる。ゆえに、プリベンターと共謀してガンダムと、あわよくばガンダムパイロットを得ようとしている。
ラナグリンの黒幕を引きずり出して倒して火星再統合して連邦に再統合、ガンダムパイロットたちは、そのための敵役を演じた上で歴史の舞台から退場してもらう。
抑止力として存在し続けていたガンダムパイロットを、神話にするための作戦。

こんな感じかなあと(すごく乱暴ですが)。
完全平和を実現してないけど、その落としどころは考えていません。
なぜなら、この妄想にはリリーナの本当の意志が(現状まったく不明)反映されていないからです。むしろ、「彼ら(ヒイロたち)は平和のためなら我が身を犠牲にすることも厭わないでしょう」とか普通に言いそうなので怖いです。
ナイナたちとカトリーヌの考える完全平和の実現方法も、今のところ見えてきていないですしね……。
あと、ついドロシーを悪っぽく書いてしまいましたが、だって彼女、「ヒイロならこれくらいの逆境は切り抜けて当然ですわ」とか言い放ちそうなんですもの……。

ここで何とも言えないのが老師張の立ち位置で、彼はプリベンターでもあり、ガンダムパイロットでもあります。すべてを知って行動しているかもしれないし、何も知らされないままプリベンターの中で孤立させられていたかもしれないし、その切れる頭でいろいろと察知しているかもしれません。が、おおまかにはガンダムパイロットとプリベンターの中間の立ち位置になっていくのではないかと予想します。

もしこれに近い展開があれば、当面の構図は火星連邦・プリベンターvsガンダムパイロットvsラナグリンの三つ巴となり、勢力的に均衡すると思います。
また、大した根拠はないのですが勘として、それぞれの勢力にスポットが当てやすくなっていく気がします。今のキュレネの風入れての5勢力は、さすがにとっちらかり過ぎですよ。

以上、素人の予想に過ぎませんが、いつかネタ明かしがされるまでのメモとして残します。
きっと外れるけどね!(爆)